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広い世界の夢物語


「昨夜、目を覚ましたばかりの私を偶然ルフィが見つけ、この船に乗せてくれただけでなく、仲間に誘ってくれた……それはとても嬉しいのですが、話を聞いて、それでも私を誘ってくれますか?」

マルロスの、何処か祈りにも似た言葉を聞いたルフィは、腕を組んで悩む素振りを見せる。
だが、30秒もしないうちに顔を上げると、笑顔で頷いた。

「何か難しい話はよく判んねェけど、マルロスがエルフだとかもうひとつの世界がどうとか、そんなんはどうでも良い……おれはマルロスだから仲間にしたいんだ!!」

揺るぎないルフィの言葉に、マルロスは他のクルー達へと顔を向ける。
誰も、ルフィの言葉に異を唱えることはなく、笑みさえ浮かべて同意するように頷いた。
その反応に、マルロスは静かに顔を伏せて涙を堪えた。
ここに居て良いのだと、彼らは自分を受け入れてくれたのだと実感して、泣きそうな程嬉しくなったのだ。

「マルロス、おれ達の仲間になるだろ?」

確認するようなルフィの問い掛けに、マルロスは目尻に浮かんだ涙を拭って頷く。
柔らかく微笑むマルロスに、ルフィ達は嬉しそうに顔を見合わせて笑う。
こうして、麦わら海賊団に新たな仲間が加わった。


 

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あきゅろす。
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