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広い世界の夢物語


「ひとまず自己紹介だけはしておくわね。私はナミ、この船の航海士よ。で、彼がコックのサンジ君」

「私はマルロスと申します」

軽く頭を下げれば、そんなに畏まらなくても良いとナミが明るく笑う。
小さく苦笑しつつ、マルロスはもう一度ティーカップに手を伸ばす。
いつの間にか、ナミの前にも同じようにティーカップが置かれている。

「サンジ呼んできたぞー、早く朝飯ーっ」

勢いよくドアを開いて、ルフィがラウンジに飛び込んできた。
それに続いて、鼻の長いバンダナを巻いた少年と短い緑髪の青年が入ってきて、ナミの隣に居る黄金色の髪をした見慣れない青年に気付く。
ラウンジに入ったルフィは、マルロスの隣にナミが座っているのを見て、不満そうに唇を尖らせる。
そして、2人の間に半ば無理矢理割り込むと、嬉しそうな表情に戻る。

「なァおい、誰だ?」

「おう、そうだ。ウソップ、ゾロ、こいつ新しい仲間のマルロスってんだ」

「ルフィ、まだ仲間って決まったわけじゃないでしょ」

ナミが念を押し、意味が判っていないウソップとゾロに簡単な説明をして、ひとまず納得した2人も空いてる場所に座る。
全員が揃ったのを確認して、サンジが朝食をテーブルに並べていく。

「いったっだきまーす!!」

元気の良いルフィの声を合図にして、それぞれが朝食に手を伸ばす。
話し合いは朝食の後、とナミが決めたので、取り敢えずマルロスも食事を取ることにした。


 

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