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広い世界の夢物語


「…………………………(カシャカシャカシャチーン)15食も食い損ねてる」

「何で、そういう計算早いの、あんた」

「しかも一日5食計算だ」

呆れたように、ナミとウソップが突っ込む。
ショックを受けるルフィに、安心させるようにビビが食事ならいつでもとれるように言ってあるから、と教えてやる。
とそこに、見計らったように現れた人物。
あと30分で夕食だと言いながら部屋に来たのは、髪が内巻きで口紅をした大柄な女性。
その姿は、護衛隊長のイガラムによく似ていて。
思わずルフィとゾロは、イガラムが女装していると思ったが、ビビが慌ててフォローする。

「違うのみんな。彼女はテラコッタさん。イガラムの奥さんでこの宮殿の「給仕長」なの」

「ビビ様と夫が、世話んなったね」

「似た者夫婦にも程があるぞ」

フザけんな、と苦い顔で突っ込みを入れるゾロをスルーして、テラコッタさんは別の給仕の運んでいたカートを示す。
果物が山と積まれたカートを、ルフィのベッドの側に押していく。
夕食までのつなぎに、果物でもつまんどいてくれるかいと言うテラコッタさんに、ルフィはわかったと言い、カートの上の果物を一瞬で食べ尽くす。
余りの速さに、思わずゾロとサンジが手品かよと揃って突っ込む程だ。
挙げ句、ルフィは3日分食うぞと宣言したが、テラコッタさんはその挑戦を受けて立った。
若僧の胃袋なんかにゃ負けやしない、なんて言うが、ルフィは相当食べるつもりでいる。
まぁ、それでいつもの元気なルフィになるならいいかな、とマルロスは優しく見守っていた。



 

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