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広い世界の夢物語
戦い終わって

翌朝目覚めたマルロスは、いつもより少し遅く起きたことに気付く。
とはいえ、仲間達はまだ夢の中で、一人起きたマルロスは静かにベッドを下りる。
窓辺に近付き外を見れば、まだ細かい雨が降っている。
それももうしばらくで止むだろうと思い、マルロスはそっと窓を開ける。
朝陽はとうに昇り、薄雲のカーテンの向こうを明るく染めている。
少しの間外を眺めてから、マルロスは小さく歌い出す。
優しい、目覚めの歌。
パラパラと軽い雨音と重なり、それは爽やかに部屋に響く。
まるで、その歌声に誘われるように仲間達は目を覚まし、窓辺のマルロスを見つける。
しばしの間、優しく歌うマルロスの歌声に聞き入っていた仲間達は、歌が終わるのを待って声をかける。

「おはよ、マルロス」

「おはようございます、ナミさん。起こしちゃいましたか?」

「気にしないでいいわよ、気持ち良く起きれたもの」

ひらひらと手を振るナミに、マルロスは微笑む。
そんなマルロスに、ウソップやチョッパーも声をかける。
煙草に火をつけたサンジに、マルロスから声をかけると、短くおうと答える。
ゾロはまだ寝ているし、ルフィも起きる気配はない。
どちらも大怪我を負っているのだから無理もないと、勝手に起きるまで放っておこうと話はまとまり、ビビが朝食を頼みに部屋を出る。
すぐに朝食が部屋に運ばれ、数日ぶりのまともな食事に皆が黙々と食べ進め、あっという間に皿が空になる。


 

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あきゅろす。
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