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広い世界の夢物語


岸に上がったビビに、ゾロが間に合うか訊ねる。
ラクダのマツゲに乗ってもたぶんギリギリだ、と言うビビの答えに、それじゃ2人しか乗れないとウソップが口を挟む。
そこに砂煙をあげて、カルーに乗ったマルロスが現れる。

「皆さん、無事ですか?」

「マルロスさん!!それにカルーと超カルガモ部隊、迎えに来てくれたのね!?」

ビシッ、と敬礼する超カルガモ部隊にビビが喜び、ナミ達も安堵する。
カルーから下りたマルロスは、ルフィの姿が見えないことに疑問を口にすると、ウソップがクロコダイルと一騎討ちをしていると簡潔に答える。
一瞬、大丈夫だろうかと心配したマルロスだが、ルフィを信じることにする。

「超カルガモ部隊なら、反乱軍より先にアルバーナに回り込めるわ」

「そこでひとつ提案なんですけど………」

リュックから揃いのマントを取り出し、マルロスは考えていたひとつの作戦を話す。
おそらく、ビビが反乱軍を止めないようにバロックワークスもアルバーナに集まり、こちらの到着を待っているはず。
その狙いがビビを殺すことならば、揃いのマントと言うカモフラージュで誰がビビか判らなくして、バロックワークスを引き付ける囮になる。
簡単にそう説明したマルロスの作戦に、時間もないしそれで行こうとすぐに決まる。

「でも待って。もしもの時のために、マルロスはビビの護衛をお願い」

ナミの一言に、ナイト役なら俺に任せてくれとサンジが名乗りをあげるが、ナミは首を振る。
サンジには、バロックワークスを相手に思いっきり暴れてもらう予定だ、ときっぱり断る。
そして、誰かを守りながら戦うならマルロスが一番慣れているはずだから、とビビの護衛にマルロスをつける。

「ちょい待て、ナミ。2人ずつペア組んで囮になるんだろ?マルロスがビビの護衛なら、人数が合わなくなるぜ?」

「大丈夫よ、考えがあるから。ほら細かいことはいいから、さっさとクジ引いてペア決めて」

強引なナミに言われ、それぞれにクジを引く。


 

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