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広い世界の夢物語
上陸

町の西側の入り江に船を泊めた途端、ルフィがメシ屋を求めて飛び降りて走り去ってしまったが、探すのは何か食べてからと言うことになった。
おまけに、リトルガーデンでルフィがぶっ飛ばしてきたはずのMr.3がアラバスタに来てることが、入り江の奥に隠されていた船で判った。
それから、取り敢えずB・Wに顔の割れてるゾロ達やビビを町外れに残し、サンジとマルロスが必要物資の買い出しに行く。
ビビが用意した買い出しメモを見ながら、食料の他に衣服も購入する。
買い込んだ物を担いで町外れの仲間の元へ戻ると、半分崩れた壁の裏で砂漠越えスタイルにそれぞれ着替える。
船を降りる時にマントを羽織ってきたマルロスは、特に着替えることもなく食事の用意を整える。

「素敵っ、こういうの好きよ!私!!」

「でも……お使い頼んで何だけどサンジさん、これは庶民というより踊り娘の衣装よ……?」

苦笑いを浮かべるビビと、嬉しそうなナミの言葉に、マルロスは少し困ったように笑う。
女性陣の服は任せろ、とサンジが意気込んで服屋を見ていたから、マルロスは男性陣の服を選んでいた。
そのため、サンジがどんな服を購入したのか知らなかったのだが、まさか踊り娘の衣装を選んでいたとは。
砂漠越えには向かないだろう、とマルロスは思うのだが、サンジは気にしていないようで。
結局、ビビも踊り娘の衣装で構わないと言うことで、話はそこで終わる。

「………しかし、美女2人とマルロスに比べておめェらときたら………海賊をカモフラージュしても、せいぜい盗賊だぞ、そりゃ!」

「てめェとどう違うんだよ」

肉に食い付きながら、ゾロがそう言い返す。
ガラが悪く見えるのは元々だ、とぼやく。
そんなゾロに、マルロスは一般的なものを選んできたつもりなだけに、苦笑しか浮かばない。
ふと視線を転じると、鼻を塞いで仰向けに寝転ぶチョッパーに気付く。
ウソップもそんなチョッパーに気付き問い掛けると、どうやら鼻のききすぎるチョッパーはナノハナの町の匂いにやられているようで、ビビがナノハナは香水で有名な町だと話す。
そんなチョッパーの目の前で、ナミがわざとらしく香水を自分に吹き掛けると、チョッパーは涙目で叫びサンジがメロメロになる。
そんな様子を見て、マルロスは首を傾げる。

「ナミさんに、あまり強い香りは合わないと思いますよ?」

「や、問題はそこじゃねぇよ」

ウソップのささやかなツッコミに、マルロスはきょとんと首を傾げる。



 

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