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広い世界の夢物語
彼の話

朝食も終わり、サンジが後片付けを済ませて全員分の紅茶を用意して座るのを待ち、ナミが話を始める。

「さてと、じゃあ改めて聞くけど、ルフィはマルロスを仲間に迎えたいのね?」

「おう!!」

「じゃあ、マルロスはどう?」

ナミに話を振られ、マルロスは僅かな逡巡の後、躊躇いがちに口を開いた。

「………気持ちはとても嬉しいです。ただ、その前に私の話を聞いていただけますか?俄には……いえ、とても信じられないかもしれませんが」

そう言って、マルロスが全員の顔を見回す。
それぞれ、多少の躊躇いがありながらも頷いたのを見て、マルロスは自分自身のことを話し始めた。

「まず最初に、私は人間ではなくエルフ族です」

「エルフ族……?」

おとぎ話に出てくるような、そんな種族の名前にウソップが困惑気味に問い返し、それを肯定するようにマルロスが頷く。

「エルフとは、世界を創造した唯一なる神エルの子たる種族のことで、老いや病による死のない種族です。私たちエルフは星々の明かりの下に目を覚まし、初めて太陽が昇るよりも前から生きています」

マルロスの話に、ルフィ達は息を呑んで聞き入った。
最初は、まるで何処かの宗教の話かと思わせるようなマルロスの話だったが、話を聞いているうちにそれが真実味を帯びていくのだ。
いつの間にか、ルフィ達はマルロスの話が事実であることを直感的に感じ取り、続く話に耳を傾けた。


 

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あきゅろす。
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