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広い世界の夢物語
リトルガーデン

「間違いない!!サボテン島と引き合ってる、私達の次の目的地はあの島よ!!」

ログポースを見ながら、ナミが目の前の島を見て断言する。
それを聞いたルフィが、グランドライン2つ目の島だとはしゃいだ声を上げる。

「大きな森がありますね」

まだ遠い島影を見て、マルロスがそう呟く。
随分と大きく深い森だと思いながら、マルロスは島影から不安げな表情のナミとビビに振り返る。

「―――………気をつけなきゃ………ミス・オールサンデーの言っていたことが気になるわ」

怪物でも出るのか、と怯えた様子を見せるウソップだが、情報は何もない。
ゆっくりと近づいてくる島は、思っていた以上に森が深い。
わくわくした表情で、ルフィは手摺から身を乗り出している。
そんなルフィの傍らで、マルロスも深い森を見上げる。
マルロスの知る森とは、随分と違う木々が生い茂る深い森に興味を引かれ、知らず身を乗り出していた。

「マルロス、落ちんなよ」

サンジに言われ、マルロスは気恥ずかしそうに笑むと、乗り出していた身を戻す。



島の内陸へ続く川に入り、両岸の木々は気味が悪いぐらい深く繁っている。

「……まるで秘境の地だぜ……生い茂るジャングルだ」

リトルガーデン、なんて名前には似つかわしくない雰囲気に、警戒心は募るばかり。
ナミは、図鑑でも見たことのない木々にただのジャングルじゃない、と不安がる。
そんな時、突然聞こえた妙な鳴き声にナミが怯え、涙目になりながら空を見上げる。
そんなナミの様子に、サンジが締まりのない表情を浮かべる。

「大丈夫さ、ただの鳥だよ。そして、ここはただの密林、心配ねェ!!」

安心させるようにサンジはそう言うが、空を見上げていたマルロスとルフィは首を傾げる。
大きな翼を広げ、空を飛んでいるそれは、見たことない姿だった。
ルフィはトカゲかと思ったが、マルロスにはそれが何か思い付きもしなかった。
ただ見たことのない姿を、茫然と見上げていた。

ドオン!!!

突然の衝撃と音に、ナミが不安に叫ぶ。
まるで火山でも噴火したような音に、ウソップも恐怖に叫び出す。
それと同時に、川岸に姿を現した虎が、血まみれで倒れる。
一体何なのだこの島は、とナミとウソップは半ばパニック状態だ。


 

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あきゅろす。
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