ごった煮な部屋
拍手5(長編夢・二度目まして/紫原)
「ねー、今度タルト作ってきてー?」
『リクエスト?まあ、いいけど。』
初めて会った時に食べたカップケーキが凄く美味しかった。
黒ちんと緑ちんと同じクラスで、いつの間にか赤ちんとも知り合って、半強制的にバスケ部のマネージャーとして来ることになった。
「やったー。」
『味は?』
「ん〜。ベリー系?」
『了解。』
あんまベラベラ話すタイプでもないけど、とっつきにくいわけでもない。
不思議な人間だと思う。
それに妙に大人びているし。
「お礼にこれあげる。」
チョコを差し出してみると、少しきょとんとした顔。
『敦のなのに大丈夫?』
「うん、いいよ〜。」
『ありがとう。大事に食べるよ。』
雪哉ちんは、俺より何十センチも小さいのに、しっかり目を見て話してくれる。
そういうところが好きだよっていつか伝えたいけど、まだちょっと恥ずかしいんだよね。
だから、タルト作ってくれた時に思いきり抱きついてありがとう、美味しいって言おう。
きっと雪哉ちんは、敦重い、なんて言いながら、少し照れ臭そうに笑ってくれるんだよね。
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