ごった煮な部屋
拍手3(長編夢・二度目まして/緑間)
ゆるりと、目の前に現れた。
最初は黒子をすぐに見付けられるという、珍しい特技を持つ男だと思った。
しかし、そんな印象はすぐに消えて。
「疲れていないのか。」
『・・・は?』
「俺達の我が儘で入れた部活だ。不満の一つや二つくらいは聞く。」
最終的に、赤司が脅すような形で部活に入れた。
雪哉は不本意そうな顔をしていたが、実際弱音等一切吐かずにマネージャー業をやってのけた。
ついでに選手にもなっていたが。
だから、少し愚痴をこぼすくらい構わないと思った。
自分がその捌け口になってもいいというくらい、溺れているのだ。
『・・・んー。じゃあもっと勝った時に笑って見せてくれ。』
「・・・え?」
『真太郎の笑顔見てればさ、疲れなんて吹き飛ぶよ。』
そう言って悪戯に笑う。
「・・・フン、しかと目に焼き付けておくのだよ。」
『りょーかい。』
心臓がバクバクと音を立てる。
俺だって、お前の笑顔を見ていれば疲れなんて吹き飛ぶ。
そんな言葉は実際口には出来ないけれど。
「次の試合を、楽しみにしておけ。」
お前が望む、最上の笑顔をプレゼントしてやろう。
きっと、お前も返してくれるのだろう?
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