ごった煮な部屋
拍手10(長編夢・ああ、そうでした/黒子)
「不思議と惹きつけられるんですよね。」
僕がそう言うと白戸くんは不思議そうな顔をした。
僕は君の声を知らないけれど、きっと優しい声をしているんだろうな、と言うのは想像がつくんです。
たまに火神くんを蹴ったりしているところも見るけれどあれはあれで仲が良い証拠なんでしょうね。火神くんはあれはヒデェだけだと反論されたけれど。
本当は少し羨ましいです。
【そうだ、始めて会った日、話かけてくれてありがとう】
「え、あ、はい。」
白戸くんに初めて会った日、僕と同じで影が薄いのと喋ることが出来ないのもあるのか、困っている様子だったので話かけた。
【やっぱり久しぶりの日本に少し緊張してたし、誰も気付いてくれなかったから。黒子くんがいてくれて良かった】
僕は、いてくれて良かったの一言がとても嬉しくて。
いつか、白戸くんの声が戻ったら、僕を名前で呼んでくれませんか?まだ少し恥ずかしくてとても言葉には出来ないけれど。
「嬉しいです。僕も、同じ気持ちです。」
そう言うと、少し照れたように笑っていた。
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