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ごった煮な部屋
拍手9(長編夢・二度目まして/虹村)



『虹村、うるさい。』



苛立った声。体調が悪いから当たり前か。

病院でたまたま会い、雪哉が体調が悪いというのを知り、強引に家まで押しかけた。

入ってみれば、そこそこ広い部屋なのに、いやに生活感のない部屋だった。

問いただすと、両親は海外にいて一応母親の友人に時々面倒見て貰っていると答えられた。

ありえない。普通中学生の息子を置いて行くか?

あいつはあいつで、何の支障もないみたいな顔をしていた。

だから、結局風邪引いてんだろと、強めに言ったらうるさいと言われた。

後輩のクセに呼び捨て、タメ口かよと普通は思うんだが、今は違った。

ようやくこいつの違和感を引き出せた。その高揚感で一杯だった。

それを裏付けるように、こいつの顔もタメ口に対する反省はなく図りやがったとでも言うような表情。

うるさいって言った罪悪感はあるみたいだったが。

結局聞けたのはこいつは前世の記憶があって、その時の年齢は二十歳を越えていたこと。だから少し雰囲気が周りの奴と違うのか。




『修造?』

名前で呼ぶ様強要したらちゃんと読んでくるあたり、律儀な奴。


「なー雪哉、前世の記憶あって今中2だろ?ジェネレーションギャップとかあるのか?」


『......ノーコメント。』

「教えろよ。」

『拳は卑怯だろ。』

なんて言いながら臨戦態勢に入るあたり、お前も慣れてるだろ。

「まだ何か隠してんのは分かってんだよ!」


『うるさい。』

ああ、本当クソ生意気な奴だ。


いや、またそうやって追いつめてやるのもそれはまた一興だよな。

『......何にやにやしてんだ。』

「別に何でもねぇよ。」


いつかまた本性を引きずり出してやる。そう思ったら、何だか妙に楽しくなった。





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あきゅろす。
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