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長編夢
14話
『じゃあ、皆ストレッチしてー』

「「「はーい」」」

急な入部にも関わらず皆ちゃんと指示に応えてくれる。偉いなぁ。

おや、黒子がいない。

『征十郎、黒子くんがいないから探してくる』

「どこかで倒れてるかな。頼む」

多少なら休憩してから来ても構わないとのこと。

何となくだけど多分この辺にいそう。

『ビンゴ』

「...あ、白戸くん...」

ふらー、としながら俺に近づく黒子。

『無理しないでいいよ』

とりあえず肩を貸してあげた。

「あ」

『あ』

足がもつれた黒子が俺にダイブ。

「すいません...!!」

『うん...顔赤いけど大丈夫?』

「は、はい」

熱でもあるのかと思ったので、額に手をあててみた。

「!?だ、大丈夫です、から」

俺の手を避ける黒子。

とりあえず2人で横になって座ることにした。

「最近はどうですか?...バスケ部、とか。」

『...楽しいよ?』

いきなり何を言い出すのか。

「笑わないで下さい、ね」

じ、と俺を見るので、頷いた。

「最近皆白戸くんと仲が良くて、ちょっとだけ嫉妬してます」

『...えーと、俺が皆と仲が良くて気に入らない、ではなく』

「逆です。...僕は君と、仲良くしたいんです」

直球型って凄い。

そんなセリフ恥ずかしくて俺は言えない。

『仲良いと俺は思ってるけど』

「わかってるんです。...でも最近名前で呼んでたり、スキンシップも激しいじゃないですか」

うわわわわ、拗ねてる!

可愛い!



『テツヤ』

「!」

『可愛い!』

俺は黒子を抱きしめた。

「か、可愛く、ないです!」

腕の中でジタバタしている黒子だが、その様子も一層可愛いらしい。

「白戸くん、キャラが違います」

『可愛いものみるとさー、前征十郎にもこれやって怒られた』

ピタリと止まる黒子。

「もう、やったら嫌です」

『うん、まあこの前も真っ赤になりながら追いかけられたからやらない』

そういうことじゃないんですけどね、なんて黒子に軽くお腹にパンチされた。

イグナイトじゃなくて良かった。

「ありがとうございました。行きましょうか、雪哉、くん」

『ん』

ゆっくり歩いて体育館まで行く。

「...お前ら何で手ぇ繋いでんの。」

『「え。」』

青峰にツッコまれて気づいた。

恥ずかしい。



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