消えない虹の向こう側へ
幼なじみはガッチャマン
朝の騒々しさも終わりを告げ、やっと昼休みになった。

「かーなた」
「………その笑みは何かね?」
「今日は、サロンに行くの?」
「賑やかな場所は嫌いだ」

そう云って立ち上がる。
すると、廊下が若干騒がしくなる。
どうやら、騒ぎの主がこのクラスに近づいて来ているようだ。
となると、今、廊下に出る事は好ましくないだろう。
奏荼は騒ぎが通り過ぎるのを待つ事を選んだ。

「おー、岳人。ほな行こか?」
「侑士。ちょっと待っててくれ」

岳人は、再び席に着いた奏荼の前に来る。

「ボクに何か用?」
「何か用はねェだろ。母さんからメール来て驚いたぜ」

奏荼は、彼が発する言葉から答えを導き出す。

「ああ、君の母上から頼まれたよ。ガッチャマン」

そう云って、岳人に弁当の包みを差し出す。

「ガッチャマンって誰だよ!!」
「何や、岳人。桜井さんと知り合いなん?」
「云ってなかったっけ。俺とコイツ、幼なじみ」
「…そうだったか?」
「いい加減、覚えろ!」

岳人の突っ込みに、

「悠香ーーーーー、ガッチャマンが苛める(。>д<)」
「苛めてんのはアンタでしょ」

溜息を吐いて呟く悠香に、同意を示すように、岳人が頷く。

「…おちたりクン、含み笑いは止めなさい」
「ノンけから名前間違えとるで」
「ガッチャマン、いい加減、弁当を受け取ってくれないかね?要らないなら、悠香クン、君にあげよう」
「スルーかい!」

侑士の叫びを他所に、悠香に笑みが広がる。

「わーい。ねこ奏印のお弁当ーーーーー」
「誰がやるか!!」

岳人は慌てて、弁当を引ったくる。

「…用は済んだのだろう。さっさと出てけ」
「冷たいんだよ。お前」
「そうか。それは良かったな、チャッカマン」
「だんだん、名前が人外化してるで」

と、侑士の突っ込みが入る。
すると、再び廊下に黄色い悲鳴が飛び交う。

「忍足!この俺様を待たせるとは良い度胸じゃねェか、アーン?」

と云って、男子生徒が奏荼の目の前にやって来た。




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