消えない虹の向こう側へ
手塚の従妹 −青学side―
国光と奏荼が校門に向かっている間、残された部員達は各々、好き勝手な感想を述べていた。
「変わった娘だね」
「桜井奏荼、氷帝学園3年、3年女子の首席。部活は所属していない。趣味は人間観察」
「出たッ!!乾先輩のデータ!!」
「手塚と従妹とは…」
「可愛かった。でも名前を間違える欠点があったよな」
「桃先輩、ああ云う人が好みッスか?」
「越前ッ」
「けれど、可愛い人だったね」
「うん。何かお人形さんみたいだった」
「目がくりくりしてるし」
「あたしもあんな風になりたい」
「赤月が?無理に決まってんじゃん」
「リョーマクンッ!!」
ドッ、と笑い声が響く。
「何をしている?」
突如響いた声に、和んでいた雰囲気は何処へやら。
不機嫌オーラを漂わせながら、戻って来た国光。
「全員、グラウンド10周だ!!」
その言葉に、
(((((((((ドSだーーーーッ)))))))))
と思ったのは云うまでもなかった。
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