Borderline
何事も学ぶべし
久しぶりに寄り道して、本屋に寄った。
気になる本を見つけて、何冊か手に取って買った。
本を買ったのは、久しぶりだ。
部活の時間。
暇な時に読むことにして、ロッカーに入れておく。
「雲雀ータオルどこじゃー」
仁王にタオルを届けて。
「雲雀さん。ドリンクの補充をお願いします。」
柳生からドリンクを受け取って。
「雲雀さん。わりぃけどドリンク…」
部員用のドリンクの補充
「朔弥先輩ーー♪」
赤也の抱擁を回避。
「雲雀。なんか洗濯機の方終わってるみたいだったぜ?」
ジャッカルに教えてもらった。
……終わった。
干された洗濯物を見て、ひと息つく。
「朔弥〜!タオル落としちまったぜぃ…」
「…待ってて。今、持ってくる」
籠を洗濯機のところに置いて、新しいタオルを渡す。
丸…ブン太の落としたタオルは次回に回すとして。
そういえば、柳生にジャージを返さないといけない。
バッグに入っているのを思い出して…後で渡そうと思った。
この前綺麗にしたばかりの部室。
掃除しなくても、いいか。
やることもなくなったし、休憩がてら本を読むことにした。
「おーい、朔弥?」
「……ブン太」
「すげー集中力だな。何読んでんだ?」
本から目を離してブン太に目を向ける。
汗だく。
「……練習は?」
「俺今は休憩中!朔弥は?」
「休憩。」
ラケットを手でグルグルまわしているブン太は、ラケットを持ちなおすと私の前にしゃがんだ。
椅子に座ればいいのに…
「で、何読んでんだよぃ?」
「ん。」
ブン太に見えるように本を向けると、ブン太は本を取ってパラパラページをめくっていった。
んー…と唸るようなことを言いながら、最後のページまで行くと本のタイトルを確認。
「『テニスのすべて』?」
「……」
「…あ、朔弥はテニスのルールとか知らなかったんだっけ?」
「うん」
カチャ
「雲雀ー…っと、ここにおったんか。
参謀、雲雀ここにおったぜよ」
「雲雀、ちょっといいか?……何を読んでるんだ?丸井」
「んぁ?これかよぃ?」
「そうだ」
「これは俺のじゃなくて朔弥のだぜぃ?」
ほい。とブン太が柳に本を渡してしまった。
…返してほしいんだけど。
ブン太と同様本をめくっている。
読んでいる様子はない。
「これで勉強をしているのか?」
「ルールと、スコアのつけ方位は覚えたほうがいいと思ったから」
「それなら手とり足とり教えてやろうかの」
「別にいい」
仁王は、危険だと思う。
「ククッ つれないのぅ」
「スコアの付け方はそこまで難しくねーよ。
読むより教えたほうが早ぇし、教えるぜぃ?ジャッカルが。」
「秤エかよ!!」
「しかし、ルールは覚えたほうが良いかもしれないな。」
柳は本を閉じて私に返してくれたけど
……どこまで読んだか忘れた。
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