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Borderline
お泊りの会2




学校から10分。

他と比べて大きいと思うマンションについた。

2人を連れてエレベータに乗り、家に向かう。





「朔弥って…めっちゃお金持ち?」






優希が私の家に入ったときの一言目だ。

裏の人間だから、お金の移動も激しい。

別にそんなんでもない気がするけど。





「その辺にあるソファーにでも座って。」

「うわー広いね!!」

「逆に落ち着かない……」





9代目が用意したから文句も言えない。

家具も揃っているし。





「あ、ここって寝室?」

「…そう。」

「寝室なのになんでパソコン2台もあるの?」





確か…ベッドの上に置いたままだった気がする。

後はデスクトップ型のほうか。

9代目が置いて行ってくれた。


任務とか、そっち繋がりはノートパソコン。

家に設置されているのは表用だ。






「持ち運び用。

で、何食べる?」






飲み物をリビングに設置されているテーブルに置いて、ソファーに座る。

2人が戻ってきてカップを手に取った。



「あれ…?紅茶を用意してくれたの?」

「……コーヒーが良かった?」

「ううん、うれしいよ」





こくん、飲んで一息つける。

夕飯は、2人が手料理がいいというから家にあるもので適当に作っておいた。

順番にお風呂に入って、くつろいでいる2人。





「朔弥ー…部屋に置いてるぬいぐるみってさ、もらいもの?」

「……あれ?」

「うん。朔弥がなんか自分で買うイメージなくて。」

「……そう、もらった。」

「やっぱり?」



ベッドの上でコロコロ転がる里緒。

深夜まで色々なことを話して、結局3人ベッドの上で寝ることになった。

隣に和室があるし、そっち使っても良いって言っても一緒に寝る。の一点張りだった。








―AM3:27―


「……」



サラッ



私を真ん中に寝てる2人の髪を撫でて、ぐっすり寝ているのを確認する。

そしてベッドの近くに置いておいたパソコンを手元に置いた。

電源を入れてパスワードを打ち込んだ後、カタカタと動かす。




9代目からのメールが1件。

キノから2件。

ジョーカーから1件。

ディーノから1件。




「……。」




ジョーカーは日本を拠点に動いている、護衛を請け負っている人だ。
敵として1度。何度か任務を同じにしたこともある。

最近、見てないけど。




ディーノからのメールには、もう少し日本に行くのにかかる。

というのが書いてあった。

話すのは流暢なのに対し、書いたりするのはできないらしい。

だから、メールは日本語ではない。



ディーノには、詳細決定次第、携帯の方に連絡。とだけ返信しておいた。









〜翌朝〜

ひそひそ
「ちょ、なにこの寝顔!!やばく可愛い!!」

「なんか…無防備だよね、朔弥…」






つんつん


「……ん、…んぅ…」

「んもう〜〜〜!!襲っていいですか!?食べちゃってもいいですかーー!?」

「やめなさい。
それにしても………」



「朔弥って、丸くなって寝るのが癖みたいだね♪」






ふぅ、一息入れて優希がベッドから降りる。

寝起きの悪さは本人から聞いているため、無理に起こそうとはしない。




「朝ごはんは私が用意するから、里緒は待機。」

「ラジャ!!」





昨日セットしておいたご飯。

それから冷蔵庫に入っているお魚を取り出して朝ごはんを作り始めた。







PiPiPiPiPiPiPi....


「?……里緒の携帯?」

「んー?違うよ?私の着信音は『3分でクッキーング』だもん」

「(そうだった。)」

「…………chao.………Grazie.」



慣れない言葉に2人は寝室に目を向けた。

低血圧な朔弥がのそのそと着替えてから出てきた。







「おはよう、朔弥。電話だったの?」

「……ん」

「あは!まだ眠いのー?大丈夫?」

「……ん」

「「(可愛い…)」」






朔弥は洗面所に行ったり、学校の支度を始めた。

既に終わっている2人はテレビを見始め、3人でご飯を食べてから一緒に登校した。








NEXT...
――――――――
初めての、お泊まり。



あきゅろす。
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