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「私…が?」
ドクン、心臓が跳ねあがる音がした。
笑うことも、悲しむこともなくしたこの麗那の表情で、淡々と告げられる。
つい先ほどまで恐怖を感じない。と言った織姫だが、死を直前にしたような感覚に恐怖は沸々とわいてきた。
この人が怖い。警報が煩いほど鳴り響く。
「ほら、恐怖なんてすぐそこにある。心が一つなんて戯言…分かった?」
「……っ」
「状況を読んで居れば…一気に変化を遂げた。朽木ルキア…たった1人の死とあなたの死で残りの死神は死なずに済む。
私があなたを殺して、黒崎一護に亡骸を渡せば闘いは終わる。精々、怨んで私を殺して終わりでしょうね。それとも…
ここで全員朽ちるのを、見たい?」
「っ、違う…そんなの、違う…。黒崎君はあたしを…麗那ちゃんを取り戻しにくるよ。そして、笑って帰るの。」
「……」
「みんな、想う心は一緒」
ね?
織姫は今出せる精一杯の笑顔を麗那に向けた。
それが、麗那に届くことを信じて。
「心…」
しばらく黙していたウルキオラが、口を開いた。
麗那は首から手をはずし、ゆったりとした足取りで後ろに下がっていく。
「貴様等人間は容易くそれを口にする。まるで自らの掌の上にあるかの様に。俺のこの眼はすべてを映す。捉えられぬものなどない。
映らぬ者は存在せぬもの。そう断じて、戦ってきた。
心とは何だ。その胸を引き裂けばその中に視えるのか?その頭蓋を砕けばその中に視えるのか」
ウルキオラの指先は織姫の心臓に位置するところで止まる。
その時だった。
ドォォォン!!!
ウルキオラの後ろが破壊され、煙が視界を遮る。
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