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そして君はサヨナラと言った
告白@



綱吉君…君は……っ


君はボンゴレだけじゃない、全員が憎いと思わないのか?


君は、悲しすぎる…。



「綱吉君…」



眉をひそめて眠っている綱吉に目を向けた。



「スミマセンでした…」



赤い瞳から流れる一筋の涙。
綱吉の感情が映ってしまったのだろう。

涙を放っておいて、綱吉をベッドに横たわらせる。



コンコン

「……開いていますよ」



誰でしょうか…なんて、此処に来る人なんて決まっている。
僕と恭弥君、そして…


「やはり来ましたか」

「……」

「…朔弥」

「綱吉は?」

「眠っていますよ。…朔弥は、知っていたのですか?綱吉が…」



その後に続けることはできなかった。
僕自身、口にしたくなかったから…。

朔弥は僕を見据えて、ゆっくりと目を閉じた。


「私は、綱吉の全てを知っているわけじゃない。空白の7日間に何があったのかも…わからない。見つけた時の様子からは色々推定はできるけど。」

「……そう、ですか」



僕がみたのはその空白の7日間、というわけですか。
走馬灯のように駆け抜けていったその内容はひどく吐き気がするものだった。

朔弥の近づいてくる音と、そして覗き見てくる彼女に笑みを返すことすらできず、僕はただただ、朔弥を抱き締めることしかできなかった。


「骸。私が何故綱吉を大切にしているか、知ってる?」
「それは、綱吉君が…」


大切だから。
そう言おうとしたものの、違和感を感じた。

高校まで、朔弥は綱吉君のこと何とも思っていなかった。
少なくとも、僕と交際を始めた時朔弥は言った。「綱吉は兄さんの標的・獲物だよ。私には関係がない」と、しっかり。
元々嘘をつかない朔弥だ、何故此処まで過保護になっている?

ボンゴレ9代目の指示?
任務?
10代目候補だから?

違う、今ボンゴレは彼女…溝端紫乃を候補に挙げているし、護るなら綱吉君ではないはず。
ではザンザスが?朔弥はヴァリアー所属だ、あり得ないこともない。
ザンザスは綱吉君を認めた。だからこその信頼。


「骸、」
「!…はい」

「私が綱吉を大切にする理由はね…」
















私が綱吉を裏切った、懺悔なんだよ









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110313


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