2 本当に、突然だった。 藍染さんから呼び出しがかかって、 そこへ行くと仕事を言い渡された。 内容は “2人で黒崎一護の様子を見、脅威となるのであれば殺せ” ――落ち着け、私… 表情には出さないものの、動揺していた。 久しぶりに向かう現世でもあった。 「「はい。」」 藍染さんは何故私に行かせるのだろうか。 機会というものが、これなのだろうか… 「麗那様、どうかされましたか?」 ウルキオラと宮へ向かっていて、私は気づけば立ち止まっていた。 数歩先で待つウルキオラに「ごめんなさい」とヘラ、と笑って追いついた。 ちょっと考え事してたの。なんてつけ足すが、無言で私を見るだけ。 きっと私が考えていることなんてお見通しなんだろう。 ウルキオラは、私をよく見ているから。 軽い準備も終え、行く寸前に後ろから響く声が聞こえた。 「ヤミー…」 行きたいと言い出したヤミーに、ウルキオラは少なからず眉間に皺をよせた。 渋っているウルキオラに「いいじゃない、一緒に行きましょう?」と笑顔でヤミーに告げた。 ウルキオラが余計に眉がよるのを、私は見逃していた。 先頭を歩く麗那の後ろで、 痛々しい視線をヤミーに向けているウルキオラが口を開いた。 「麗那様の邪魔になるな、ヤミー…」 「……」 私が聞こえないように小さな声でヤミーに忠告していたことなんて、私が知る由もなかった。 ←戻る進む→ |