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その店がどこなのか、聞いていたのだ。




“ウェンディーネ”




メールの内容は、そう書かれていた。

ショッピングモールの地図を見たほうが見つけやすいかもしれない。





「ちょっとまってて」

「ん」

「わかった。ここにいるね」






2人に此処で待ってもらい、少し歩いたところにある見取り図を見て見た。

1階下の食事処のエリア…そこの角らしい。

見つけやすいかもしれない。

現在の位置と場所をよく見ておいてから2人の所に戻った。






「あーーー!!ずりぃ!俺もアイスくいてぇんだけど!!」

「あ、雲雀さん。どこに行ってたの?」

「地図を見てきただけ。」

「行きたいところでもあったのか?」




柳がすかさず聞いてくるけど、これは私も行きたいけどブン太の要望でもある。

一応、それもある。という答えを返しておいた。





「ブン太。食事処は決めたから…アイスは我慢しなよ」

「お、サンキュー!」





皆が買い物をしたのかわからない。

レギュラー全員が、バッグに買ったものを入れているんだと思う。

次は書店に行ってみた。

里緒は英語の本など読めるわけがなく。

好きなマンガでも見てくれば?と聞いてみたんだけど、猛反対されてしまった。




「日本の方がクオリティー高いんだよ!?」

「そう…」




私にはよくわからない話だ。




「朔弥。」

「?」

「朔弥は寄ってみたい店あったら言いなよ?折角来たんだから」

「ジュエリーショップで十分だから」

「満足しているならいいんだけど。」






優希は不安そうな顔で買い物のことを心配してくれた。

でも、私が行きたい場所…皆が立ち寄れない場所だから…。

銃とか、手入れのものとかだし……。

書店の中には座る場所もあって、そこで里緒は待つと言っていた。

私も欲しい本があるから探しに行かなくてはならない。



ブン太も書店には用はないらしく、2人で待っているように言って私は本を探しに出た。

真剣に読んでいる柳とか幸村、仁王の姿を見て意外だと思ってしまった。

柳は何となくわかるけど、仁王とかこういうの苦手そうだから。


買いたいものを読んでから選んで。



殺しのすべて。




すごく惹かれた。

黙々と読んで…でも、あんまり大したないようじゃなかったから本棚に戻した。

人体構成とか、人の筋について。

そのような本を選んで読むのが多かった。



一瞬で暗殺をするためには、どんな方法があるのか。

ワイヤーで殺すとしたらどこを狙ったほうがいいのか…そんなことを知るにはまず人体について知らなくてはならない。


でも、買うまでのものではなく、1度読めば十分だったから、買いたいものは2冊。

それをカードで支払って、2人の所に戻った。




「あ、おかえりー。なんか買ったの?」

「ん」




見たーい。というから、今買った本を里緒に渡した。

読めないだろうし、もし読めたとしても、なんでそれを買うのかわからないだろうし。




「んーーーーー?なんて訳すの、コレ」





ブン太も本のタイトルを覗き見た。




「えー…動体、視力?」

「うん。そんな本」

「へー…」





難しそうだね。と言って私に返してくれた。

全員が戻ってくる頃にはお昼になるだろう。





「ブン太。次、お昼にするように頼む?」

「おー…まぢで腹減ったー…」




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