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エルマーと話していたら、いつの間にか時間が経っていて、携帯が震えた。
「御免。時間だ……」
「護衛?がんばってね」
「ん」
9代目に一応一言いれて、私はツナの所に戻っていった。
丁度家光と合流して、これからツナの所に行くと言っていた。
「久し振り、朔弥」
「お久しぶりです、朔弥殿」
「久し振り、オレガノ、バジル」
パーティーを楽しんでいるようだった。
他愛もない話をしながらツナの所に戻ったら、隼人が待っていましたと言わんばかりに目を輝かせていて。
「交代。骸ももうすぐ来るから2人は休憩しなよ」
「おー…」
「じゃ、よろしくな!」
疲れきっている隼人とまだまだ笑顔をふるまっている山本。
ツナにじゃあ。と言って去っていく2人を羨ましそうに見ていた。
「疲れた?」
「少しね」
ツナは家光と話をし続けた。
「だから、父さんが畏まるのはなんか違和感があるんだって。」
「この場で父さんはヤメロ。」
立場上、家光という一人の男だ。
ツナは違和感を感じながらも、渋々と声に出した。
「家光、さん」
「なんですか?10代目」
「………(すごい違和感…ι)」
「ツナ。ここにいる人たち全員が裏の人じゃないから安心していいから」
「…だけど。」
はぁ。
溜息を零すツナ。
それでも、なんとか“父さん”というフレーズを使わずに話をしていた。
これから9代目の所に行ってくる。という家光に手を振って、見送るツナ。
……まだ、骸が来ない。
そう思っている間に、次の人が来た。
「ボンゴレ10代目。」
「はい。」
落ち着きをみせながら、ニコリとほほ笑む。
長身な彼は企業の人だったと思う。
「お初にお目にかかります。跡部と申します」
「はじめまして(よかったー、日本語だぁ〜)」
ゆっくりとお辞儀をして、顔をあげる跡部さん。
……跡部?
スッ
「!…遅い。」
「クフフ…すみません」
「えっと、後ろにいる2人は俺の護衛です。お気になさらずに。」
「いえ。」
驚いた様子を見せていた跡部さん。
頬を緩めツナに向き合うと、ゆっくりと口を開いた。
「本日、私の息子も参加させていただきまして…ボンゴレと同じくらいだと思うのですが…」
「それはそれは」
スッと後ろから出てきた、その息子に驚いた。
「私の息子、景吾です」
「はじめまして、ボンゴレ」
跡部……
一瞬目が合って、跡部は目を丸くしていた。
しかし、すぐに視線はツナに向けられていたが、ツナはクスリと笑った。
そして私の方に首を向けて一言。
「知り合い?」
「………」
「話してくる?」
「良い。私は今、仕事中だから……後でね」
そう、訴えるかのように跡部に向ければ、了承の頷きがあった。
まさか、跡部がいるとは思ってなかった。
俺様な跡部でも、ツナに敬語を使うなんてね。
合宿中はわがままだったし。
はぁ…
「…朔弥?どうかしましたか?」
「いや。」
仕事中なのに。
何集中切らせてんだ、私は。
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