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「うぅ…緊張でお腹痛くなってきたー…」




移動中、泣きべそをかき始めるツナ。

隼人が隣について、なんとかしようとあわあわしている。






「全く、情けないですね」

「別にここだけだしいいんじゃない?」

「そうですが…」






苦笑している骸。

兄さんは眉間にしわをよせて、明か不機嫌だった。

パーティーが苦手な兄さんは、今すぐにでもかみ殺しそうな雰囲気を漂わせている。






「兄さん…」

「わかってるよ、朔弥。」






前もって、兄さんには何かない限り人をかみ殺さないと約束した。

その代り守護者としてツナの護衛は私と組む1回だけが条件。



ツナの護衛には2人つくことになっている。

英語とイタリア…この辺は話せるようにならないといけない。

ほとんどのマフィアは英語が話せるか、日本語が話せる。

しかし、たまに母国語以外はムリという人がいる。


その一人がツナなんだけど。



だから、通訳できる守護者が必ずいないといけない。

通訳としてできるのは、私、骸、リボーン、隼人。

ランボは問題外。





「ツナ。会場では気を抜かないでね」

「朔弥ちゃんまで…ιわかってるよー…」




家光もこの会場にいるらしいし、安全だろうけど。

念のため、護衛は必須だ。

9代目の護衛につきたかったけど…仕方がない。

エルマーがついている。と言うのは聞いてるし。






「綱吉君」

「!9代目!!」




会場の外で待機している9代目。

ツナを見つけて、声をかけた。

ニコリ、ツナが笑っているところから見ると、少しは緊張がほぐれたかも。




「朔弥!」

「エルマー…」

「久しぶりね!今日はよろしく」

「うん。9代目のこと…」

「わかってるわ。ちゃんと護衛する。」






フフフ、と笑いながら抱きついてくる。

エルマーは5,6歳の頃からの付き合いだ。

腕も立つし、9代目の信頼を受けている。





「朔弥。久しぶりだね。」

「9代目……」






尊敬する、9代目…





膝をついて、頭を垂れた。

胸にそえる手。


ふわり、頭に乗る9代目の手。




「今日は、楽しんで行ってくれ」

「Grazie」




心から、感謝申し上げます。





「さて、私は一足早く会場に入ろう。綱吉君は私が合図したら入ってきてくれるかな?」

「は、はいっ」


「また後でね、朔弥」

「ん」






にっこり、笑みを浮かべて、9代目は扉を開けて会場の広場に足を向けた。

続けて、エルマーも一つ深呼吸してから9代目に続いて歩いて行った。





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あきゅろす。
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