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「見つけた!!朔弥、探したぜぃ?」





街中、歩いている時だった。

朔弥は電話していたようで、耳に携帯があてられている。





「ん、何でもない。じゃ、そういうことだから…。」


ピッ




話も終わったみたいで、俺は朔弥の隣についた。

普段着にしては…なんていうか。

黒一色で変な感じ。




「どうしたんだ?その格好」

「……別に」




自分の服を一度見てから、俺に言う。

なんか、また昔に戻った感じだぜぃ…





「ちょっと来いよ」





気難しい顔してるし、俺は幸村くんみたいに檜山から話をうまく聞きだすなんてできねぇ。

でもさ、こんくれぇはしたいじゃん?





手を引っ張って、喫茶店に入ると向い側のシートに座らせた。





「あ、コーヒー2つで。」

「かしこまりました」




あ、ケーキ頼むの忘れた。

まぁ後ででいいか。




「朔弥ー心配したぜぃ。部活にもこねぇし、授業中とか見ないしさ」

「……」

「(まただんまり…)………ったく……」

「忍足に……」

「!」

「忍足に、里緒のところに行くように言った。だから、変に拗れなかったら平気だと思う。」

「そっか。朔弥は木下の為に頑張ってたんだな」




で、なんで私のせい。って言うのが出てこないからわかんねぇけど。





「檜山が心配してたぜぃ?」

「……優希には、謝っておいて」

「おいおい、自分で言えよな」

「……。」




だんまりは止してくれぃ…


マジで困るから。






「あのさ、朔弥。」

「?」

「おまえはこれからどうしたいんだ?」

「……なに、突然」


「このままだとお前ら3人バラバラになりそうじゃん。」

「……」





おい、否定なしかよ。





「……じゃあ質問を変える。おまえは、木下と檜山…好きか?」



そしたら、真っすぐ俺を見てきた。




「だから、幸せになってほしい。」

「あいつ等も、お前が好きだと思うぜ?お前以上にさ。


じぶんのせいで。とは言ってたけどさ、拒絶することないと思うけど?」





学校で檜山があいさつしても、一切顔を振り向かない。

「おはよう」も言わない。






「私と、関わっちゃいけない。」

「なんで?」

「それは……、言えない」





なんだ?ソレ。





……ん?






窓の外を見てみたら、木下と忍足がいた。

俺に気がつくと店の中に入ろうとしてくる。


仲直り、ってやつか?




「朔弥。別に誰だって秘密あるんだしよ、いいじゃん。

それに、木下は簡単にお前を手放すつもりはないらしいぜ?」




「朔弥!!!」





丁度こっちに走ってくる木下。

抱きついて、涙を流し始めた。



後ろから忍足が歩いて来て、俺と目が合う。




「よっ」



「ごめんね、朔弥〜〜〜〜!!!お願いだから嫌わないでぇぇぇ」





ほら、お前を手放すつもりはないって言ったろぃ?



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