さらば初恋、薄暗い棺桶の中で永久に眠るがいいさ
『私は……一生骸様の傍に居るから……』
だからゴメンなさい、雲雀。
そう言って君が消えてから何年経つのか。
忌ま忌ましい。
けど、それと同時に酷く何かが空いたような感覚に陥る。
本当は君が消えた訳じゃない事くらい分かってるさ。
消えたのは寧ろ僕のほうだ。
僕が会いたくないから、一方的に会ってないだけ。
咬み殺してしまいたいのに、会ったら息が止まるまで抱きしめてしまいそうで。
「……君が消えたんだよ、クローム」
君が、僕の前から。隣から去って行ったんだ。
元から、隣になんて居なかったのかもしれないけど。
『君が好きなんだ、クローム』
恋なんて知らなきゃよかった。
そして、初めてのそれは叶わない事も。
こんな気持ちになったのは、何もかも君のせいだ。
『僕の隣においで』
『幸せにしてあげる』
(僕は愛し方なんて知らなかった、愛なんて知らなかったからだ)
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