サビイロ契約
13
「え、ええっ」
「今日はお前が誘ったんだぞ。だったら腰振れよ」
ルザはちょうど目の前にある珂月の細い肩に軽く噛みついた。
珂月はひっと息をのみ、慎重に腰を上げていった。
すぐに足が震えて支えていられなくなり、力が抜けて腰を落としてしまう。
すると脳天まで電撃のような痺れが駆けのぼった。
「ああっ……! んんっ、はあっ、は……っ」
快感の種を見つけてしまうと、珂月は貪欲に腰を打ちつけた。
普段の食い殺されそうなルザのペースも辛いが、自分でやらなければならないというのも厳しいものがある。
どちらがましか、珂月はおぼろげな頭でぼんやり考えた。
いつもの目がちかちかするほどの快楽はなかなか得られず、珂月はもどかしさに震えた。
痛いほどに張りつめた珂月の自身はルザの下腹部にこすられ、それがまた決定的にならない刺激で体の奥がむずむずした。
「あっう……ルザあ……」
「ん?」
つい呼んでしまうと、ルザはいつになく優しい声で答えた。
「なんだ?」
「ルザ……もっ、もう……」
ルザは珂月の髪をそっと指で梳いた。
「もう? なんだよ」
わかっているくせに、と珂月はルザを睨んだ。
だが上気しきった顔では迫力ゼロで、むしろルザを煽ることにしかならなかった。
「はは、わかったよ」
ルザは珂月に軽くキスしてから、腰を突き上げてやった。
珂月は言葉にならない声をあげ、夢中になって快感を追った。
ルザの動きに合わせて無意識に腰を振る姿はいやらしく、ルザのものがさらに質量を増した。
「ひあっ! あっあんっ、あぁ!」
ベッドが壊れそうなほど大きく軋んだ。
ルザは珂月の腰を持ち上げ、抜けそうなすれすれのところで離した。
「やああんっ」
いきなり腰を落とされた珂月は最奥を貫かれ、衝撃で達してしまった。
断続的に白濁を飛ばし、反動で締めつけた中でルザのものが弾けた。
「んっ……はあ……」
珂月はぐったりとルザの胸にもたれかかり目を閉じた。
達したあとの倦怠感と疲労感で、今すぐにでも眠れそうだ。
だがルザは自身を抜こうとせず、珂月の胸を押して倒すと覆いかぶさった。
「まだ寝らんねえよ?」
珂月はどろどろの内部で、ルザのものが脈打つのを感じた。
「えっちょ……ま、待って!」
珂月の制止の声は綺麗に無視された。
ルザは止めようとした珂月の両腕をベッドに縫いとめ、激しく抜き差しし始めた。
達して敏感になった粘膜は苦しいほど感じてしまう。
「あっあっ、ま、て……ひゃあっ! ひあ!」
結局珂月はルザの好きなようにされ、ルザが満足するまで寝かせてもらえなかった。
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