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色々小説
二人の天使に心より謝罪申し上げる




「それはさ、スザクが許せないだけ。
私はもう、許したよ」

ニッコリと優しげ微笑んだシャーリーは、まるで天使の様だった。

彼女は思い出したのだろうか?
ルルーシュがゼロだったことを…
ルルーシュに父親を殺されたことを…

そして全てを受け入れて、許したと言うのだろうか?


愛している者を殺されたのに、それを許せるのだと言うのだろうか。

………なんて強い人だろう。

なんて真っ直ぐな瞳だろう。

「………許す?」

「うん」

どうしてか、今のシャーリーがユフィと重なって見えた。

ユフィ…

僕の大切で最愛の人。

彼女を殺したルルーシュを許す。

そんなこと、僕には出来ないよ。

許すなんてありえない。

だって、人を、殺すことを許したら、今迄の僕が全て崩れてしまう気がするのだ。

スザクが許せ無いだけ。

その通りだ。

ユフィの為、死んでいった者たちの為に許せないんじゃない。

これはきっと僕の為に。

ただルルーシュを許せないのだ。


本当は、もっとルルーシュの話しを聞いて、僕の話しをして解り合えばいいんだと思う。

シャーリーも、きっとユフィもそれを望んでるんだよね?

そしてそれは僕の頭にもあるんだと思う。

だって、騙し合っている今でも、ルルーシュと居ると自然に笑顔になっている時があるから…


もう一度、向き合って見るのもいいと思った。


「いいと、思ったんだよ。
本当にね。
でもさ、やっぱりそれは無理だよ。
だって笑いあえてもやっぱりユフィが居ないんだもん。
君が居ないんだもん。

君は僕にルルーシュを許して欲しかったみたいだけど…

ごめんね、僕は酷い奴なんだ。
嫌ってくれて構わないよ。

僕はきっとルルーシュを許さない。
許せない。

大好きだった。

でも今は殺したい位憎いよ。

最低だよね。
僕が人殺しと知った後すら親友だって言ってくれたルルーシュを僕は許して上げられない。

憎い、辛い、悲しい、愛しい。

僕も、きっとルルーシュもたいして変わらない。

分かっているけど気持ちが付いていかない。

先に行ってユフィに伝えてくれる?

ごめんって、身勝手な僕でごめんなさいって……

さようなら、おやすみシャーリー」




君を殺したのはルルーシュ?

それでもきっと、君は許すんだろうか?

許すんだろうね。

だってきっと、ユフィも今頃ルルーシュを許してるから。

そして悲しんで居るかも知れない。

僕がルルーシュを許せないことを。

ごめんね。

そう思っても、変えられなかったから、僕はルルーシュと決別するよ。




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あきゅろす。
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