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色々小説
片思い、


※前書き
・ギアスでNGライフパロの続き
・蓮(カレン)視点







俺には幼馴染みがいる。
ふわふわと癖っ気のある茶色の髪に、宝石の様なエメラルドグリーンの瞳。

傍から見て居ればとても清楚で可憐な少女に見える。

だが実態は…


馬鹿で、でも体力はあって、天然でかなり鈍くて、いつも予想外のことをしでかして、そして…


生まれてから、嫌生まれる前からずっと片思いをしている女の子だ。


今この現世では実在しないかも知れないヤツをずっと忘れずに待ち続けている。


側に居るのは俺なのに…


そう、俺もそんな彼女に片思いをしている。

もう何年も、側で思い続けている。



「朱雀…」

思いを伝えようと何度も思った。

でも、それで朱雀との関係が崩れたら?

アイツが俺の思いを知ったらきっと今迄の様な関係を続けることは出来なくなる。

俺は真っ直ぐと思い続ける朱雀が好きだ。

それを俺のことで悩ませたくない。

ああ、朱雀の側にいるのは俺なのに…

心だけは離れている。



「蓮…本当にルルーシュのこと覚えてないの?
君はね、彼をとっても慕ってたんだよ」

「知るかよ」

俺が慕って、愛しいのはお前だけ、他のやつなんて知らない。

「ルルーシュもね、君のこと大切に思ってた」

そんなことどうでもいいんだ。

そんな昔の話し、俺は今…

「お前は俺のことどう思ってたんだ?」

「一歩も譲れないライバルで、大切な友達だよ。
もちろん今もね」

ニッコリ微笑む朱雀に胸を締め付ける。

「はぁ、俺もお前のこと大切に思ってる。
一番大切に…な」

「えへへ、嬉しいな。
昔の君は、きっと僕を嫌っていたから」

照れくさそうに笑う朱雀の頭を撫でると、気持ち良さそうに目を細める。


「そんなことない。
きっとカレンもお前を好敵手、親友だと思ってたよ」

「……蓮にそう言われると、救われるよ」


腕の中、こんなに密着していても、朱雀は全く警戒心を持っていない。

安心して身体を預けているけれど、それは朱雀にとって俺が男じゃ無いからだ。

朱雀にとって、愛する男とはたった一人。

ルルーシュと言う男だけ…

彼だけが朱雀の心の奥まで踏み込める相手。


でもルルーシュは現れない。

朱雀はずっと片思い。

俺もずっと片思い。



片思い、片思い。


思いを寄せる相手は何時だって、側にいるのに遠い人。


ねぇ朱雀俺を見て。

(いいやずっとその真っ直ぐな瞳を曇らせ無いで)

(アイツを思い続ける純粋な心に惚れたんだ)



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