仲直りのしるし/2
ツナとコロネロには血の繋がりはない。
コロネロは小さな頃に両親を亡くして、ツナの家に貰われてきた。
小さな頃から一緒だった為、ツナは本当の弟だと思っている。
けれど、コロネロは違った。―――彼にとってツナは兄以上の存在だったのだ。
小さな頃はただ一緒にいられれば良かった。それがとても幸せだった。
しかし、成長するにつれ、欲望は増すばかり。
一緒にいるだけじゃ物足りない。もっと自分を見て欲しい。もっと自分を好きになって欲しい。
―――ツナの目に映るものが全て自分だったなら。ツナが自分だけを見つめてくれたならどんなに幸せだろうか?
でも、それは決して口にしてはいけない事。だって、血の繋がりはなくてもコロネロはツナの弟だ。
弟からそんな事を想われて、兄であるツナはどう思うだろうか?
自分を軽蔑する? 自分を拒絶するかもしれない。もし、自分から離れていってしまって、二度と見てくれなくなったら…そんな事を考えるたびに、周りからは怖いものなしだと思われているコロネロは足が竦むのだ。
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