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空は青く、春はまだ
 

「久しぶりに了平に会いに来たついでだコラ!」
「護衛の数は足りてるのか?」
「新人を教育してやろうか?」
「リボーンの腑抜け面見に来たんだコラ!」
理由は様々。しかし何かにつけてコロネロはツナの元へ寄り、時にはボンゴレの仕事を請け負おうとする。
コロネロはスカルと違って別の組織に属しているわけではなく、ボンゴレも資金を出しているマフィアランドに勤めているわけだから、それ程問題にはならないが放置も出来ない。
だから、思い切って聞いてみた。

「やっぱり、あれはうちに来たいって事なのかなぁ…」
今一確証が得られないのは、肝心のコロネロが顔を真っ赤にして飛び出して行ってしまったからだ。
粉々になったガラスの向こう、木々の間に紛れてしまった後ろ姿を眺めながら呟く。
今日もコロネロはツナの執務室に来た。
理由は「ボンゴレを鍛え直してやるぜコラ!」だ。
頼んでない所か、謹んでお断りしたい。
そこでツナは聞いてみたのだ。
「コロネロはボンゴレが好きなの?」と。
その瞬間コロネロの顔は強ばり、首から上は思わず医者を呼ぼうかと思うほど赤くなった。
ツナが確認を取ろうとした時には、コロネロは身を翻して大きな窓を突き破って出て行ってしまった。
(まあ、仕方ないよね)
本人が来たいと言っているのだ。
不器用な彼なりに、あれが精一杯の売り込みだったのだろう。
マフィアランドへは今年度の出資額を上げる事にして、ツナはファミリーに金の髪の指揮官を迎えるべく受話器を取った。

しかし、超直感を持つツナもこれには気づけなかった。
ツナをボンゴレと呼んでいるコロネロにとって、ツナの問いは頭の中で「ツナが好きなのか」に変換されてしまっていた事を。



 



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