5/28〜ラグ+ドラ+ウィ+セリ+ミノ
彼方から
「皆さんどこに行かれたんでしょうねぇ」
「うーん」
呟いたウィッチにドラコは首をかしげた。
「アルルさんだけじゃなくて他の方もとは…」
ウィッチは空を見上げる。
「異世界か、俺にもっと力があれば…!!」
「いいぇ…きっと私を嫌ってみんな離れてしまったんだわ…!!」
ラグナスが掌を握って苦々しくうめいた言葉を否定して肩を震わすセリリ。更にはまさか自分に内緒で美少女コンテストに?!と悔しむドラコと、新薬の実験体の不在に嘆くウィッチと、泣き出すセリリを見て慌てるラグナス、と。
己の無力さに嘆いていても、時間は無情に流れるものである、確実に。
「……まぁ、なんとかなるか」
不意に流れた風に、あの人たちならと、ため息をひとつ、ラグナスは空に投げた。
「ブモー!!ルルー様ぁ!!ああ俺はルルー様のお側を離れるなんていっそ自害を!!」
「それならきっと私が死んだ方がいいんだわぁぁあ!!」
「わぁ、はやまんないでよ!!」
「そうですわどうせなら私の薬を…!!」
「……協調性ないなぁ、俺たち」
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