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小説
It yearns to the sun.(夏戦争:佳健)



動き出した物語の向こうへ
さあ



夏の四日間。
たったそれだけで。
彼に魅せられた。



「構ってよ、健二さん」

「……佳主馬くんってば……」



世間を騒がせた『ラブマ事件』。
陣内家の16代当主、栄の誕生日と葬式。
色々な事がありすぎて。



ラブマに2回も負けた佳主馬。
そんな彼に、健二は強い瞳で「負けてない」と言った。
健二だけが諦めずに、上田の陣内家の皆を救った。



だからこそ、佳主馬は健二に惹かれた。
初めてだった。
陣内家の親戚以外に、心惹かれた事が。



どうしても彼が欲しくて。
OZに君臨するキングカズマである佳主馬が。
子供だと言う事を最大限に生かして駄々を捏ね、彼を口説き落とした。



最初は弟扱いだったけれど。
めげずに口説いて口説いて。


「好きだよ、健二さん」

「………ぼ、僕も好きだよ」


佳主馬のストレートな告白に、控え目すぎる健二は真っ赤になって返す。



健二は愛情に餓えている。
彼の特殊な家庭環境によるものだけれど。
だから、佳主馬が愛情をこれでもかと健二に与える。
健二は時々その愛情に戸惑うが。
嬉しそうにヘニャリと微笑う顔を見て、佳主馬も嬉しくなるのだ。






初めて自分が欲しいと思った人。
絶対に手離すものか。
固く固く決意する。






太陽に焦がれて

やっとやっと、手に入れた自分だけの太陽


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