塞 どうしようもなく怖くなってしまった事がある 自分の心臓の鼓動がひどく偽善の様な気がして堪らなくなる ―死ぬことは闇に堕ちる事に似ている 目を閉じた黒の最奥に、おそらく死はあるのだ 私は何を求めている? 未来を? それとも過去を? “未来が存在するという確信のあるものには” (彼女は) “アンタはすごく損をしている様に見えるわ” (私の運命に、少しでも光を定めたのだろうか) 多少の嘘には慣れてしまった 私は指先から砂が零れ落ちるのと共に 幸福を捨て置くのだ 最後に残るのは 白か 黒か 私は、答えが出るのを恐れているのだ ―――――――― 2008/08/27 |