仁王甘
「あああああ!!」
「……なにやっとるん。」
「いやー、寒いなーと思いましてー。」
今は帰り道。
私はすっごい寒がりなんだー。
だから、いつでも重装備です!
でも、今日に限ってマフラーを忘れるなんて!!
私のバカヤロー!!
「……ただのアホに見えるのぅ。」
「なっ、失礼な!!」
こいつは私の隣人の仁王雅治。
無駄にエロい詐欺師だ。
「ああ!もう、寒いのは寒いんだからしょうがないでしょ!ギブミー、温もり!!」
「相変わらず酷い発音じゃな。」
「うっさい、詐欺師!!」
ああ!!なんでこいつとなんでもかんでも隣なんだ!?
家も隣、クラスの席も隣、テニスコートも隣!
神様の悪戯なのか!?
そうに決まってる!コンチクショー!
「神様のバカヤロー!!」
「…何アホなこと言っとるん?」
本当に神様はどうなってんの!?
なんで、なんでこいつなんかを……
パサッ
「!!?」
「温もりがほしいんじゃろ?俺のマフラー使いんしゃい。」
「〜っ///」
好きになっちゃったんだよ!!
でも、二人を繋ぐマフラーは、とってもあったかい…
「…ありがと。」
君の隣は絶対に神様の悪戯だ!
でも、その隣はとても居心地が良くて。
ずっといたい場所。
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