みんなでお買い物・下
大量な服の試着をさせられたわたしは、何とかハレルヤを説得して最初の服だけを買って店を出た。ハレルヤはそれでもなぜか満足そう。店の前では、暇そうにケータイをいじっているロックオンが椅子に座っていた。
「ロックオン、お待たせ!」
「おー、お前ら遅えよ!どんだけ時間掛けてるんだ!」
「ごめーん。だってハレルヤがすごい量の試着させるんだもん!」
「んだよ。悪いか」
賑やかに騒ぎながら刹那達のいるがろう階に向かう。そういえば、とロックオンを振り向く。
「ロックオンとハレルヤは見たいものとか、行きたいとことかないの?」
「俺か?別にねぇなあ…」
「俺も別に。第一無理やり連れて来られたからな」
「えー…」
アレルヤもどこでもいいと言っていたけど、さすがにわたし達下の3人に付き合ってもらったから、こればっかりは申し訳ない。今日の夕飯は少し豪華にしようかな。
「お、いた」
「ホントだ。刹那ー、アレルヤー、ティエリアー!」
わたし達がいるのに気づいたらしいアレルヤがにこやかに手を振った。それを見たお姉さん達が失神したのは見てなかったことにしよう、うん視力が落ちたのかなー?刹那はなぜかずっと下を向いていて、顔を上げようとしない。
「刹那?どうかしたの?」
「……いや、別に」
下から覗き込むと、気まずそうに目を逸らされてしまった(わたし何かした!?)。
「…ぷっ、くく…」
「っ、ティエリア…!」
「?」
なぜかティエリアが声を潜めて笑い出した。笑うティエリアなんて珍しい。刹那はそれと反対に、顔を真っ赤にしながら悔しそうにティエリアを咎めた。
「刹那ね、プラモデルが欲しかったけどけどお金忘れ「アレルヤぁぁああぁ!」
「「「え」」」
ティエリアは遂に吹き出した(明日は嵐が来るよ!)。つまり…お金を借りたということ?それが刹那は恥ずかしいと…そういうことなのかな?
……ティエリアが爆笑する理由がようやくわかった。
「そうか刹那…」
「お金、ちゃんと返さなきゃだめだよ…?」
「……どんまい」
「き…貴様らぁぁああぁっ!」
わたし達が憐れみの言葉を零すと、刹那は若干半泣きになりながら必死に否定した。そういうところ、まだまだ子供だよね。
そのあと拗ねてしまった刹那をなんとか宥めて食品売り場に向かった。大量の食材達を男達に持ってもらって、わたし達は漸く夕方に帰路に着いた。今日の夕飯は、ハンバーグに決定。
090307
090525修正
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