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ミスー2
「あのね、オカルト同好会っていうのは僕たちと似たような活動してる、ライバルみたいな部活だよ。」
「奴らは美しくないですっ存在自体許せませんっ!昌都だって[さっさと潰れてしまえ]と言ってましたよ。」
えーーっこいつ大丈夫か?てか俺そんな悪役みたいな事言った?
「マジで?」
「うん、そうだね。」
まともそうな茂が顔ひきつらせながら言うってことは言ったのか!?
「俺そんなにその同好会のこと嫌いなんだ・・・」
「あなたは間違ってませんよ?奴らは邪魔なんですよ。ねぇ茂?」
「えー・・・」
「ねっ??」
「えっと・・・でもどうしてオカルト同好会が最初に浮かんだんだろうね。なにか関係あるのかな?」
うまく逃げたな。でもなんでだ?
「向こうもこちらのことをけむたく思ってるんですよ。だったら話は簡単ですね。こちらの部長である昌都が部長として使えなくなればいいんですよ。だから変な手段で昌都の記憶をなくさせたんですよっっ」
「いやいやいやっ言ってることムチャクチャだろっっ」
たかが部活ごときで記憶なくさせるとか怖いだろっ!
麗斗と話してると頭が混乱しそうだな。
「ねえ他にはないかな?記憶喪失なら頭ぶつけたとか転んだかもしれないよ?」
「オカルト同好会の鹿島(かしま)椛(もみじ)が木刀か何かで頭を殴りに来たと思いますよ。」
「お前黙ってくれない?少し考えたいんだ。」
このままじゃオカルト同好会とやらが傷害事件を起こしたことになってしまうな。
そもそも俺はどうして校庭にいたんだ?
いきなり走りだしたってことは何かを見つけたか、何かから逃げ出したか、何かを追いかけたんだ。
「くそっわからねぇ・・・」
「その調子です。悪態をついてこそ昌都ですよっ」
こいつの中の俺のイメージって悪人だろっ!
茂、助けてくれ。
「昌都君は・・・・・カッコいいよ!」
なんだその間は?笑顔で言われてもあまり嬉しくない気がするのは気のせいだろうか。
「なあ学校の中歩いていいか?何か思いだすかもしれないし。」
「それなら昌都が走りだしたところに戻りませんか?何かわかるかもしれませんよ?」
「そうだな。案内頼む。」
それにしても放課後だからかあまり生徒がいないな。
俺は麗斗と同じ16歳で茂は17歳。でも学年が上じゃなくて4月の最初の方の生まれだかららしい。
ということは全員2年生ってわけか。
で、ライバルのオカルト同好会は部長が俺と隣のクラスの奴らしい。
そして正式な部にどちらかがしてもらうために事件を追って新聞として発表することで優劣を競ってるらしい。どちらも人数は少ないようだな。
窓ガラスに映る俺は自分で思うのもどうかと思うけど割とカッコいい方の部類に入るんじゃないか?
2人の話し聞いてたら悪人顔なんだろうと思ったけどそうでもないんだな。
確かに目はつり目だけど怖いってほどでもなさそうだし、麗斗は見た目はかなり美形だし、茂は容姿は普通だけど穏やかそうな性格は安心感あるのに。
「なんで部員が俺たち3人だけなんだ?」
「そんなの私の美貌は近くで見るには眩しすぎるからですよ。」
手鏡持参か!しかも自分に見惚れてる!!
「なんでって、昌都君がそれ言っちゃうんだ。知らない方が幸せだよ。」
茂!?悟った顔で言わないでくれ。
中身が問題児の集まりなのか。
「なあ、ついでに聞くけどオカルト同好会の部長ってどんな奴なんだ?」
「あれは下品で美しさのかけらもありません!さっき名前出した鹿島椛っていうバカ女です!」
 苦虫を噛み潰したような顔ってこういう顔なんだな。嫌っていうのが丸わかりだな。
「お前随分美しさってヤツにこだわってるらしいけど人付き合いする相手ってもしかして顔で選んでるのか?」
「そうですけど何か問題あります?」
 言い切った!清々しいな!
「俺はこの顔美しいってほどでもないし、悪いけど茂は地味な顔立ちだと思うけど?」
 言っておきながら申し訳ないとおもうけど茂凹むなよ。
「何言ってるんですか。昌都は美しいですよ。私には劣りますけどね。茂は美しくないけど可愛いですよ。」
「へー・・・そうなんだありがとう。」
 茂が複雑な顔で返事返してる。
 男としては美しいとか可愛いとか言われても嬉しくはないんだが麗斗にとって俺たちは嫌う対象じゃないってことか。
「ま、それはともかくここが俺が何かを見たのか走りだしたところか?」
校舎の中か?それとも校舎の外のここから見える何かか?
「どうです?少しは手掛かりになりそうですか?」
「たぶん・・・・・校舎の中じゃないな。」
なんとなくだけど外の方の・・・・・じゃなきゃ俺が校庭にいた理由がない気がする。


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あきゅろす。
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