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ねぇ気づいて(不二)


どうしようもなく気分が乗らない時がある。
自然とため息が出たり、自分が陰鬱としてるのに周りはいつもと変わらなくて、そんな自分のわがままにイライラする。
仲のいい友達が私以外の人と仲良くしてるのを見るだけでこんなに気分が沈むなんて、どんだけ自分は自己中なんだと思う。




「なんでこんなめんどくさいのかなぁ」


「何が?」


いや、自分がね、と呟けば不二はふんわり微笑んで私の乱れた髪を手ぐしで直してくれた。


「さっきまで笑ってたと思ったら今は拗ねてるんだね」


「さっきって、不二は花森ちゃんと日誌書くのに夢中だったのになんで私が笑ってたって知ってんのよ…」


イライラして愚痴のように、また呟きのように声をもらすと益々自分が何様?って感じに思えてゴン!と机に額を打ちつけた。可愛くない、素直じゃない、面白くない、汚い私。


「…英二と仲がいいよねなまえは」


会話になってない不自然さとちょっと変わった声に額を机から離して不二を見上げた。


「僕もちょっとイライラしてる。理由はなまえと同じ」


そこにはさっきまで多分私がしていた表情の不二がいて、それだけで私は幾分か気分が晴れた。


ねぇ気づいて
こんなにもアナタを想ってる


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あきゅろす。
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