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耐え偲ぶ恋(本田菊)

「100年先も200年先も貴方の側にいたいわ」


彼女は口元にシワを刻み込んでも尚少女のように笑った。
私はその笑みに応える術を知らず、泣きそうになった。

出会った頃は幼子だった彼女に青年(の様な見た目)だった私は、まるで家族の様だと錯覚した。


「それならばずっと側にいてください」


震える声を隠すこともなく少し固くなった彼女の細い手を私の両手で包み込むと彼女は少女のように微笑み頷いた。


「嬉しい」


彼女が私に向ける想いが祖国に対するもので、私が彼女に向ける想いが国民に対するものであっても、私が彼女に、彼女が私にというだけで特別なものに感じられた。


「次も私のもとに生まれてください…なつみ…」



貴女と出会った夏に
貴女と別れた夏に

再び貴女と巡り会えると信じて

100年先も200年先も

耐え偲び生きましょう




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あきゅろす。
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