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丸井ブン太


丸井ブン太




ふわり、ふわり。


暖かくて心地よい風が、俺と君の髪を優しく揺らす。



初めて二人手を繋いで歩く帰り道。


ちょっとだけ、いや、凄く緊張しているんだ。



君の横顔が、夕日に照らされて、とても綺麗だから。


ふと、こちらを見るその顔に、ドキリとした。



『どうしたの?じっとこっち見ちゃって』


「べ、別に…」



こんなに緊張するなんて、俺らしくない。


俺をこんなにドキドキさせられるのは、きっと君だけ。




『二人で帰るの、初めてだね』


「そ、そうだな。」


『毎日部活で忙しかったもんね』


「悪い…」


『謝らないで!別に怒ってるわけじゃないから。それに、テニスをやってるブン太君が好きだし』


「…おう。」




自分の顔が赤くなるのを感じて、少し俯く。



こんなにも暖かい気持ちになれるのは、君が傍に居るから。


願わくば、ずっとこの先も、俺の隣で微笑んでくれているのが、君でありますように。






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