僕は世界を見くびっていた。
取るに足らない存在だと思っていたものがこうも簡単に手放せなくなるなんて。
見捨てたもの達に求められる事が喜ばしいだなんて。
全てを捩曲げられ全てに嫌気がさし全てを壊そうと誓った僕。
例えば深海。
例えば夜の砂漠。
例えば陽のない空。
それが永遠に巡るのだとすれば或は僕は幸福だったかもしれない。
『難しい事は良く分からないけど、お前が暗闇を望んで溶けてしまっても、きっと見付けるからな』
僕は世界を見くびっていた、ただそれだけの話。
「見付けたよ、骸」
end*
抽象的過ぎる…しかしこういうの好き。