※『例えばの手紙』から派生。
シリアス、死ネタです。
チラリ、とデスクに置いた手紙を見遣る。守護者と俺、7人分の名が書かれたそれは全員を回って、俺に帰って来た。戻って来ない事を承知で中身を記憶したと言うのにハッキリ言って無駄になった。
「…チッ、要らぬ気を回しやがって」
とは言え突き返さなかったのは無意識に必要としていたからか。眉を寄せるとため息一つ。
「遺書なんてただの紙切れじゃねぇか」
感謝してるだの信じてるだの。
信用なんて、生きてる者同士に通用するもんだろうが。
「ダメツナ」
お前に教える事なんてもうないと思ったが、そうでもねぇみたいだぞ。だのに教える相手が居ないとはな。
『リボーン、俺頑張ったよ?』
褒めてやると照れ臭そうに、だが嬉しそうに笑った顔を思い出す。
「…あぁ、お前は良くやったぞ、ツナ」
『ありがと』
……後は静かに、眠れ。
「お休み」
end*