「ツナ」
「ん…」
「ツナ、起きて」
「…ランボ?」
揺り起こされて眠い目を擦りながら起き上がる。
癖のある髪が視界に入ってまた俺を呼んだ。
「…どうした?」
「夢」
短く答えるランボの顔が青ざめて見える。怖い夢でも見たのだろうか…とりあえず、クシャリと髪を掻き上げて撫でてやった。
「怖い夢でも見た?」
「…ツナが、居なくなって」
「俺が?」
ポツリ語る声が震えていて、思い出したのか目には涙が溜まり出す。慌てて引き寄せると自分の布団に招いた。
「久しぶりに一緒に寝ようか」
「良いの?」
「うん」
頷くと、まんまるの目が細まって笑顔が見えた。よしよしと頭を撫でて一緒に横になる。
「俺はここに居るよ」
その一言に安心した様に、ランボはスゥッと目を閉じた。
end*