SS
ゴクツナ 2/3
「隼人」
「どうされました?十代目」
呼び止められて振り返ると、眉間に皺を寄せて貴方がこちらを見ていた。部下にそういう表情をするなんて滅多にない事で驚いていると、今度はふわり、と微笑む。
「ああ、隼人だ」
「?」
どこか安心した様なその表情に首を傾げる。
「ごめんね、遠征お疲れ様」
「……ああ」
その言葉に納得がいった。今回の任務は多少骨が折れるものだったから…多分、心配してくれているのだろう。
「ありがとうございます」
「うん。変わってなくて良かったよ」
「……え」
「ごめんね隼人」
「…十代目、」
微笑む貴方の琥珀に映る俺が、歪んだ。
十代目。俺が遠征先で何をしてきたか、貴方はご存知なのですね。
「……っ!すみません…っ」
「良いんだよ。誰も見てない」
空に包まれて、少しだけ泣いた。
end*
シリアスになってしまいました。
補足説明しますと、
獄寺の任務はとあるファミリーの壊滅で、その内容を知らずにツナは命令したのですが、何らかの理由で(超直感かな)気付いた、と。
そしてその経験によって獄寺の性格が変わってしまわないかツナは懸念してたんです。
いつかちゃんと書いてみたいテーマですね。
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