ぴょん、
ぴょん、
「……綱吉君?」
後ろを歩いているはずの彼が何やら妙な動きをしている事に気が付いて立ち止まった。
それに彼はぶっ、と変な声を出して僕の背中にぶつかる。
「…急に止まるなよ、骸」
「すみません」
後ろを振り返ると鼻をさすって恨めしそうに睨んできたので、とりあえず謝っておく。
「ですが先程から気になって。何をしているんです?」
と、改めて疑問を投げ掛ければ彼はじっと僕の頭頂部を見上げた。
「…お前の髪、気になるんだもん」
「はい?」
「だから、そのフサフサしたところが気になるんだってば」
「………」
そう答えながら頬を膨らます動作が可愛らしくて、ちょうど子供と目線を合わせる時にする様に抵抗なく、僕は腰を屈めて頭を低くした。
「はい。お好きなだけ触っても結構ですよ」
「……子供扱いするなよな」
なんて文句を言いながらも手を伸ばす彼は、素直に嬉しそうだった。
「…痛た。引っ張らないで下さい」
「やだ」
end*
親子か兄弟みたいな二人(笑)