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story
⇒4

夢の中で思い出した。
私の力に倒れなかった、真っ直ぐに私を見据えていた悪魔の少年。
その眼は鳶色で、まるで光が写ってないようなくすんだ瞳。
薄れゆく意識の中で、脳裏に焼きついたあの子は一体…

「エストレアっ!」
体を揺らされ、ハッと目が覚める。私は何をしていたんだっけ。夢の中の少年が印象的で他の事はあまり思い出せない。
確か…能力。そう、能力だ。
やられそうになって…身構えたら死んでいって…
知ったのだった。

激しい頭痛と耳鳴りがする。思わず蹲ると辺りがどよめいた。大勢居るようで、様々な声が甲高い音に混じって聞こえてくる。

「あの数の悪魔を…」
「エストレアは何者なの?」
「まだ若いのに…」
「一瞬で、殺した」
「凄い力…」
「本当に天使?」
「エストレアっていう名前なのか…」

一気に私の名前が知れ渡ったようだ。これからどうなるのだろう?その場にいた天使達もきっと能力に気付いているし、これが天使側にとって有利であるならばまた戦場に行けと言われる。不利であれば…?堕天?


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あきゅろす。
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