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story
⇒3

初めて殺したのは14の頃だったろうか。
天使と悪魔の間で小さな争いが起こり、私まで戦場に駆り出された。

初めて見る悪魔。その醜さに私は眉を顰めた。
赤黒い肌、突き出た牙、角、黒い羽。悪臭を放つ者までおり、これが悪魔かと強く記憶に残った。

白と黒が交差する戦場は、互の力がぶつかりあって激しい音と衝撃で溢れていた。
私は武器であるレイピアを構え、その中へ入って行った。
私はレイピアを武器とする接近戦を得意とする。目の前の敵は勿論、四方を敵に囲まれても負ける自信は皆無である。誰に教えて貰ったという訳でもないが、良くレイピアに触れる機会があり、振り回しているうちに腕は上がった。

「エストレア、後ろだ!」
「えっ、」

咄嗟に振り返ると武器を掲げ、私に振り下ろさんとする悪魔がいた。
やられる、と思い腕で顔を隠すと、その悪魔は血を吐いて後ろに倒れた。その辺りの悪魔も同様に、バタバタと倒れて行った。
辺りが恐怖と異常に包まれ、視線が一気に私へと向けられる。天使も悪魔も、辺り全ての視線が突き刺さるような感覚に私は苛立ちと不安感を覚えた。その間にも、悪魔は倒れ続けて行く。

この時私は、命を与えるだけでなく、命を奪う事も出来ると知ったのだ。そう、命を操れると。不安感が確実に脳裏を過ぎり、一瞬私は何者なのだとも考えてしまった。

悲鳴と狂乱までもが混じり合った空気の中、私は突然睡魔に襲われ、その場にへたりこんだ。



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あきゅろす。
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