[携帯モード] [URL送信]

story
⇒2

幼い頃はまだ力も弱く、ごく普通の天使として過ごしていた。植物や小動物などを生き返らせたり出来て、周りからは凄いだの、優しい子だのと言われた。

「エストレアー!遊ぼーぜっ!」
「ああ、うん。今行くよ!」

その頃から仲が良い天使は活発で無邪気で、どこか子供ならではの残酷さを持っていた。
植物を引きちぎって宙に舞わせ、妖精を捕まえては貼り付けにし。
私はそっと、失われた命を彼等に吹き込んだ。

「…大丈夫?」
「いてて…ええ、平気よ。ありがとう。」
「良かった。もう、捕まらないようにね。」
「お気遣いありがとう。貴方のお名前は?」
「…エストレア。」
「素敵な名前ね。皆にも伝えておくわ!」

と、去っていった。

「なあ、俺の妖精知らないかー?」
「…知らないよ。消えちゃったんじゃない?」
「むー、そうか…」
「可哀想な事をしたからだよ」
「うー、ごめんな妖精…」

それでも彼は良い天使であった。


BACK  NEXT

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!