さびしがり屋と孤独
・臨也さんと静雄さん
・やまおち意味がない
一人で眠る暗い底をしっている。
長い長い夜を知っている。
とてもきれいな夜明けを知っている。
お前がひとりですごしたながいながい夜明けを。
「シズちゃんになにがわかるんだよ」
って叫ぶみたいに臨也が声を震わせた。俺の事なんにも知らないくせに、知ろうとしないくせに。
バケモノって呼ばれるのに皆に好かれて、幸せなアンタになにがわかる。
俺は違うんだよ、お前とは違うんだよ。
臨也が叫ぶあとからあとから涙がこぼれているのが悲しくて、かわいそうだと思った。
だって俺は知ってる。
一人で眠る暗い底のこと。
たったひとりで目を覚ます時の肌寒さ、きれいな夜明けの事。
それをきっと臨也も知っていて。
「俺はお前とは違うよ」
とうとう俯いてしまったまるい頭を見つめていた。
俺とお前は一緒だよ。
知ってるんだ、けど。
けど、俺はそれを言葉にする術を知らない。
お前はきっとそれを知ってるけど。
だから俺達はやっぱり。
/さびしがり屋と孤独
結局一緒なんだよっていうのを静雄さんは知ってるけどうまく言えないしうまく言えそうな臨也さんはそれを知らないんだよっていう…やおい。
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