監禁生活

・その名の通り
・きもちわるい
・710前提810
・取り方によっては死ネタ




解放7日目



コツコツと、ノックをして部屋に入ってきたフリオニールにティーダは慌ててノートを隠した。

「ばか!はいるなよ」
「ごめんごめん。なんか顔がみたくなってさ」

フリオニールは笑ってティーダの頭を撫でた。
優しい石けんの匂いがした。




解放31日目



「よう!元気そうだなティーダ!」
「ジタン!うっす!」

ジタンはいっつも元気だ。
羨ましいと思った。

なんだかだれかにむかし、言われた気がするけれど、ティーダにはわからなかった。



監禁生活2日目

「いやだ!いやだいやだ!やだあ!助けて、とおさん!かあさん…おかあさん…」

スコールは相変わらず無表情だった。



監禁生活4日目

「…なにがしたいんだよ」

スコールはティーダの側にうずくまったまま動かない。
気持ち悪いけれど、そう言ったら殴られるかもしれないと思って黙っていた。
そろそろ体を洗いたいと思った。


解放より1年後

ティーダはすっかり元気になったね。といろんな人に言われた。

うれしいなってクラウドに言ったら、そうだなって笑ってくれた。うれしい。









解放1年後(2)

「もう、1年か…」
「ティーダも、お前もよく頑張ったよ。ティーダがあんなに元気になったのはクラウド、お前がいたからだ」

フリオニールは笑った。
その優しい笑顔にクラウドは、今まで黙っていた事を言おうと口を開いた。


「実は、今日で1年だから…ティーダに言おうと思ってるんだ」
「あいつが、まだ生きてるって事か」
「…わからなくて。ティーダが、どちらを望んでいるのかが。けど、きっともう、大丈夫だと思う」




監禁生活1日目


がしゃがしゃと鎖を鳴らしてティーダが暴れている。
スコールは笑った。
つかまえた、ずっといっしょだ。


監禁生活13日目


服を着せてもらえない代わりに、風呂にはいった。
ごはんをもらう代わりに、抱かれることになった。

スコールはひたすらティーダの足を舐めている。

死んだらいいのにと思った。



監禁生活80日目


からだは抱かれることで人のかたちを保っているからそうじゃないときはどろどろにとけている。でもいたいのはいたいからなんだかかなしい。ティーダってだれだっけ。おれだよばーか。しにたい、でもしぬのやだから俺はきたない体をさしだしていきてる。からだってなに。おれなんでいきしてんの。




解放15日目


やっといきてるって思えた。
おいしゃさまが、日記をつけてみたらいいと言われたから、きもちをかこうと思った。



解放の日


ひたいがちりと痛くて、日の光がまぶしい。
よくわからない。だれ?






監禁生活62日目


「っぎゃぁぁぁぁっあ、ああ、がは、ぐ…あぐぁ、ひっ」
「痛いのか?でもおそろいだ。血がいっぱいでたな。この傷がお前と俺をおそろいにするんだ。うれしいだろう?ふ、ふふ」
「あが、が…い、いだいぃい…いだ、よお…ふ、ふ、は…」
「ははは、笑って?ティーダ」


ふふ、ふふふ




監禁生活20日目


「っあ、ああっ」
「…、はあ、…ティーダ、やっといけたな。やっと気持ちよくなってくれたんだな」

スコールは笑う。

しねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしね

「……ね」




解放1年と1日



「っクラウド!ティーダがいない!あいつ…っクラウド?」
「ばか…だってあいつ、もう忘れたいって言ってくれたんだ。スコールなんて、そんな人間居なかったんだよって、笑って」
「…クラウド?」

へたりこんだクラウドが握りしめていたノートは、なんだかぐちゃぐちゃだった。





解放1年と1日(2)


あいにきた。
久しぶり。


「みつけた。」


膝を抱えてうずくまる狂った男に駆け寄ったティーダは、その勢いのまま男を蹴り飛ばした。






解放1年と1日(3)




『毎日ノートをかくけど、ぜんぜん飽きません。もうノートもたくさんたまってきた。あいつはほんとに死んでるのかな?さいきんなんだかいきてたらいいのにって思う。そしたらおれ、あいつのね、足からじゅんばんにぐちゃぐちゃに切り刻んでやるんだ。だってあいついっつもおれのあしをべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろ舐めまわして気持ち悪いからだからその舌もたくさんに切り刻んでけつの穴につめこんでやりたいなあだって仕方ないよあいつ気持ち悪いもん』
『だんだんね、あいつをころすのが楽しくなってきたよ。クラウドとね、幸せになりたいけど、あいつがいるからなれないんだ。だからおれは今日もころすよ、でももう死んでるってクラウドが言ってたから死んでるのかもだっておれ昨日あいつころしたもん』




解放1年と1日目(4)









やっところしたって笑ったティーダがこの1年でいちばん幸せそうだった。












解放3日目



「…おれが、守るから」
「……」
「ずっと側にいるから」



「(ありがとう)」








/監禁生活
110417 ちょっと書き直し



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