そんでもって愛情



教室に響いたのは、悲鳴というより雄叫びだった。
地面を揺らす低音ボイス、窓ガラスも洩れなくガタピシしてるし割れるのも時間の問題だろう。
それは、いつもの事だ。
俺がからかって、静ちゃんがキレて暴れる。
ただ、いつもと違うのは俺達の体制だった。

入っている。

俺のちんこが、静ちゃんのおしりに。びしっとみしっと、入っているんです。
ついでに言うと俺達は今日は喧嘩なんかしてないし、というかもうさっきまではらぶらぶだった。
恐がる静ちゃんに優しいキスをして、髪を撫でて、ゆっくり慣らして。静ちゃんは静ちゃんでくすぐったそうに身をよじったり、可愛らしくあえいでみたり。
とにかく俺達は初めてセックスをするにふさわしい2人だった。教室だけど。

なのにこの状態。
下半身丸出しで雄叫びとかほんとやめて欲しいってかここ教室なんだけど。
誰かきたら困るのは静ちゃんなのになあ。俺だって誰とも知らない奴にこのかわいいお尻を見せるのは嫌だけど、突っ込まれてるよりはよっぽどマシだ。



「…静ちゃん」
「……」

あ、一応やっちまったって顔はするんだ。


「…痛かったから」
「痛いかも、ってちゃんと俺言ったよね?慣らしたよね?誰かきたらどうすんの」
「…お前ごと殺す」
「なに馬鹿な事言ってんの」


とりあえず、一旦抜こうと腰を引く。正直俺もいたいし。


「っん…」

痛くない時の喘ぎはかわいいのにね。入れたら叫ぶとかほんと勘弁して欲しい。


「っいざやぁ…」
「んー?」

「も、大きい声出さないから…」「え」
「もいっかい…いれろよ…」



そこ、恥ずかしそうに言うな。
普通に照れるのは俺のせいじゃないよね。悪いのは静ちゃんだよね。
真っ赤な顔してもう一度いれてって言った静ちゃんに優しく優しくキスをして、ゆっくりと腰を進めた。





そんでまあ、雄叫び。


…わかってはいたけどね。それでも投げ出さない俺かっこいいすごいかっこいい。泣きはしないさ。こんなんでも一応、愛してるし?





/学生時代ギャグまでは多分あってる…ごめん…w



第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!